2012年8月29日水曜日

第4回マス・フェスタ<全国数学生徒研究発表会>に参加 2012.8.25

8月25日(土)、大阪府立大手前高校主催による、第4回マス・フェスタ<全国数学生徒研究発表会>が大阪市中央区のドーンセンターで行われました。
 数学の問題はなかなか発表の題材にしにくいと言われがちであるなか、北は青森から南は福岡まで、全国から30の口頭発表と31本のポスターセッションが行われました。
 千里高校からは、日頃授業で行っている「科学探究」の時間の成果の中から、3年生の3名が「ハノイの塔と二進法の関係について」という話題で口頭発表とポスターセッションに臨み、助言者の大学の教授からは「ハノイの塔の話は聞いたことがあるが、二進法とのつながりを発見したことは興味深い」と評価をいただきました。




2012年8月9日木曜日

サイエンス・ツアー「東京・筑波・横浜研修」 2012.8.7~9

 1・2年生の希望者21名と付添教員4名で,2泊3日の東京・横浜・筑波科学研修旅行に行ってきました。

【第1日目】87日(火)
 朝9時に新大阪駅を出発し,お昼過ぎに,東京・お台場にある「日本科学未来館」に到着しました。

◇日本科学未来館
 宇宙飛行士の毛利衛さんが館長を務める国立の科学博物館です。館内は「技術革新と未来」「情報科学技術と社会」「生命の科学と人間」「地球環境とフロンティア」という4つの展示ゾーンに分かれており,先端の科学技術を体感することができました。




(生徒の声)
・地球環境についてのブースが印象強く,森林破壊や資源の現状を改めて思い知らされ,自然に習って分子レベルで木を使い切る新しい技術が注目されていることを初めて知った。
・様々な科学技術を見られて本当によかったと思う。特に印象に残ったのはASIMO。初めて見たのでとても嬉しかった。
・ニュートリノのところがとてもよく分かった。これまで「ニュートリノ」という言葉は知っていてもどういうものなのか知らなかったので,STAFFの人に説明していただいて理解することができた。
・アニメ映画の「地球を見つめて」が印象に残った。炭素が変化していくことで,人間と他の生物や地球はすべてつながっていて,人間も地球の一部だということが分かったからです。


【第2日目】8月8日(水)
 2日目は,筑波宇宙センター(JAXA)など世界有数の研究機関を擁する筑波研究学園都市(茨城県つくば市)を訪れました。

◇筑波宇宙センター
 宇宙開発の最先端分野の研究・開発・試験を行い、日本の宇宙開発の中枢センターとして多彩な活動を行っている「筑波宇宙センター(JAXA)」の見学ツアーに参加しました。




(生徒の声)
・宇宙での生活や服などの大変さを知ってとても興味がわきました。宇宙酔いを改善するための研究や,1週間の間何人もの人と閉じられた部屋の中で暮らしたりと,宇宙に行くためにはいろいろな訓練が必要なんだなあと思いました。
・初めて宇宙食や宇宙服を見ることができて,これまでよりも宇宙に興味がもてた。ロケットも昔と今とでは大きさが違うということも驚いた。
・普段TVやアニメでも見る宇宙服にもいろんな機能があるのは意外だった。特に宇宙服の構造が14層であることは驚きだった。
・宇宙酔いが本当にあることは知らなかった。また,閉鎖環境適応訓練設備はアニメで見たことがあったので興味深かった。

◇産業技術総合研究所
 筑波宇宙センターの食堂で昼食後,歩いて「産業技術総合研究所」まで移動し,「地質標本館」と「サイエンス・スクエア つくば」を見学ました。




(生徒の声)
・広くて大変だったが,化石や鉱石など珍しいものがあり,面白くてとてもよかった。
・とてもいいものをたくさん見られた。特に黄鉄鉱は,世の中の自然にあれほどきれいなものがあるのかと衝撃を受けた。
・火山についての映像などたくさんのわかりやすい映像を見られてよかった。遊びながら勉強ができるようになっているものもあり凄いと思った。
・監視カメラがとらえた人の動きが,普通に歩いていると特に反応がないのに,ジャンプなど異常なことをすると機械が自動で察知するのがすごかった。

◇地図と測量の科学館(国土地理院)
 2日目の最後は2班に分かれて希望する施設を見学しました。A班は「地図と測量の科学館」で,世界最古のものといわれるベハイムの地球儀や古地図,3Dマップ,地球ひろば等の見学をしました。

(生徒の声)
・現存する世界最古の地球儀(ベハイムの地球儀)が1492年に作成されていたことを知り,思っていたよりも地球儀が古くからつくられていたことに驚いた。
・東日本大震災の影響で,宮城県石巻市が水平方向(東南東)に約5.3m,上下方向に約1.2m沈下し,茨城県北茨城市では6.9mの津波が起こったというあまりのスケールに,改めて驚いた。

◇つくば植物園(国立科学博物館 筑波実験植物園)
 B班は「つくば植物園」を見学。ここは,国立科学博物館が植物の研究を推進するために設立した実験研究植物園で,日本の主な植物や,世界の熱帯サバンナ,半乾燥地域に自生している植物などを観ることが出来ました。



(生徒の声)
・植物園は広くて暑いのかと思ったら,意外と涼しくてとてもよかった。
・植物の中に隠れている生物を見るのもとても楽しかったです。
・いろんな種類のサボテンを見ました。いろんな形があってかわいかったです。

【第3日目】89日(木)
 3日目は,SSH生徒研究発表会が行われているパシフィコ横浜に行きました。

◇SSH生徒研究発表会 ~代表発表校による口頭発表~
 千里高校などSSH指定3年目の学校36校のポスター発表のうち,前日の審査により選ばれた4校の口頭発表が行われました。
  広島県立広島国泰寺高等学校 「水噴流による水輸送倍増効果」
  横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校 「燃料電池カートの製作」
  鹿児島県立錦江湾高等学校 「オトシブミの揺籃をとりまくミクロで複雑なフードウェブの全貌」
  山梨県立都留高等学校 「ナメクジにおける粘液分泌特性」


◇SSH生徒研究発表会 ~ポスター発表~
 午後からは,SSH指定校163校によるポスター発表の見学をしました。


(生徒の声)
・SSH発表会は想像以上の規模と自分と同じ高校生が堂々と発表する様子に「自分も同じ舞台に立ってみたい。これらの発表に負けない研究や発表ができるようになりたい。」と思わせてくれた。
・どこの高校の発表も隅々まで調べ上げられていて,聞いている人も疑問をもったり納得したりしていてみんな本当にすごいなと思った。
・どの学校もすごくて,同じ高校生徒とは思えませんでした。もっと理解できるように勉強する必要があると強く感じました。
・みんな高校生とは思えないほどの研究ぶりで,極めるのならあれぐらい極めたいと思いました。
・口頭発表していた4校は内容も素晴らしかったが,プレゼンテーション能力もとてもすごいなと思った。自分もあれくらい人を惹きつけられるようなプレゼンをしていきたい。千里高校も選ばれてほしかった。
・広島県の高校のポスター発表を見て,「ES細胞の医療への可能性」についての自分の考え方を発展させることができました。
・同じ高校生なのに,発表の内容がすごくて,質問されたことにもちゃんと答えていてすごいと思いました。発表をすべて英語でしている学校もあって,将来的にすごくいいなあと思いました。


【サイエンスツアーを終えて】
(生徒の声)
・この3日間はとても忙しく移動が多くて大変だったが,充実していてとてもよかった。
・幅広い分野に触れて,よい体験ができた。
・とても楽しい研修でした。普段の授業で学べないことをたくさん学びました。本当にありがとうございました。
・「理科」は勉強するものではなく,研究して発展させるものだと思いました。このような考えに導けたのは,このツアーで様々な施設を見て,体験をし,「理科」から発展した産物をこの身で感じたからだと思います。
・とても楽しくて充実した科学を感じる奇妙な冒険でした。今回の奇妙な冒険を終えて,もっともっと数学・化学・物理・生物・地学・英語・国語・社会などなど,要するに勉強を頑張って,将来は人の役に立てるような研究をして発表できるようにしたいです。先生方,そして千里高校,このような素晴らしい冒険をさせていただきありがとうございました。



2012年8月7日火曜日

SSH生徒研究発表会(横浜パシフィコ)~準備日2012.8.7

SSH生徒研究発表会が8月8,9日に横浜市の横浜パシフィコで開催されます。全国のSSH校(178校)の生徒が行った課題研究や理数系クラブ活動の研究成果について,各校1研究ずつのポスター発表が行われます。特に5年間のSSH指定のうち3年目の学校(今年は千里高校を含む36校)は,ポスター発表の審査結果により口頭発表する機会も設けられています(4校のみ)。
千里高校は,総合科学科2年生の授業「科学探究」で行った昨年度の研究「染色法による繊維の鑑別」について,3年生の2名が発表します。

発表ブースの設営準備にも気合が入ります

当日の大会の様子は,このSSHブログで紹介します。

NASA火星探査車ライブ鑑賞会2012.8.6


NASA探査機 マーズサイエンスラボラトリ(MSL)

火星探査車キュリオシティ無事ランディング

火星大気圏突入からパラシュート減速、逆噴射、吊り降ろし、着陸までの7分間はこれまでにない困難な作業の連続ですが、見事にこれをクリアし、着陸に成功しました。
集まった生徒達とともに、カリフォルニア州パサデナ管制センターの管制官の様子をライブでみていました。
緊張に満ちた様子や着陸成功を喜び合う姿を見て、これから始まる本格的生命探査の始まりに立会うことができたと感じました。
着陸の様子を火星周回衛星マーズオデッセイのカメラが撮影して、それが見れるかと思いましたが、見ることができませんでした。光速でも10分程度かかるほど遠くの火星表面での着陸を考えるとやむを得ないことなのかもしれません。
着陸確認後、間もなくキュリオシティが送った最初の二枚の画像を見ました。歴史的な発見がありそうな予感がしました。

待ち時間には、NASAから直送された3Dメガネで、以前に撮影された立体画像を鑑賞しました。
3Dメガネで火星表面を観察
(スクリーンまでの距離が遠く、パソコン画面の方が立体感がありました)
ライブ放送を英語・理科の先生が解説(英語による科学の学習)
待ち時間には、英語教員による英文資料の読解講座がありました

2012年8月5日日曜日

NASA探査機 マーズサイエンスラボラトリ(MSL)
火星探査車キュリオシテ
スカイクレーン(吊り下げ方式)でゲールクレーターに着陸
その様子を火星周回衛星マーズオデッセイのライブカメラで全世界へ放映
液体の水の痕跡が見つかり、生命の痕跡を求める今回のミッション
歴史的な探査の始まりをみんなで見守りましょう!
8月6日(月)1:30から視聴覚教室にて

視聴覚教室にライブを視聴する人は
先着40名にNASAから直送された3D(赤青)メガネを差し上げます。
過去に撮影された火星の様子を3Dで鑑賞します。
是非来て下さい。


2012年8月2日木曜日

サイエンス・ツアー「海洋生物実習(淡路島)」2012.8.1

8月1日に淡路市岩屋にある神戸大学内海域環境教育センター・マリンサイトに
おいて、海藻採集と標本作成を体験してきました。
今年は1年生のみの参加となりましたが、去年よりも参加希望者が多く、
23名の生徒が実習へと向かいました。

生物の授業の中では海藻
類を扱う機会は少ない。
そこで、まず初めに
神戸大学の羽生田先生から
海藻類とはどのような生物
なのか講義をしていただき
ました。







実際に海に出て、海藻採集
です。まずはマリンブーツに
履き替えて・・・










大磯の海へ













へらを使って、仮根や
付着器のから海藻を
採集します。







今年は残念ながら、台風が
近づいていたためあまり沖
に出ることは出来ませんで
した。









しかし、その分海岸に打ち
上げられている海藻も多く
多種類の海藻を得ること
ができました!










さて、午後からは、標本製作です。


まずは作成方法を
しっかり聞いて・・・





本を見ながら、採集した
海藻の同定を行います。
 (最後は先生方に確認
していただきました。)

海藻にもたくさんの種類
があり、みんな驚いていま
した。




海藻の中には見慣れぬ
生物も・・・。海藻は
「海の森」の役目を
果たしているんですね。







形態が分かるように広げて
標本にします。










日帰りでしたが、内容盛りだくさんの実習となりました。
この日製作した標本は数日間乾燥させた後、郵送してもらいます。
どんな標本が出来るか、楽しみですね。
クラスのメンバーにも、標本を見せながら海藻類について伝えて欲しいですね。