2011年12月6日火曜日

サイエンスレクチャー 2011.10.28

1028(金)千里高校にて、1年生 総合科学科の生徒を対象に「有機EL」に関する講義を受けました。講師には山形大学の城戸淳二先生をお招きし、次世代照明としての有機ELの有用性やその開発の歴史などについて講義を受けました。
大阪出身である城戸先生の関西弁の講義と、世界最先端の研究内容とのコントラストを楽しみながら、生徒は熱心に講義に聞き入っていました。
また、講義の後半には先生が学生時代にどのような経験から、勉強に力を入れたのか、研究の道に入ったのかという、研究者ならではの貴重なお話も披露して頂きました。
研究者の多岐に渡る生の声に触れて、生徒達も研究に対する意欲を増してくれたのではないかと思います。

講義の様子

持参頂いた有機ELを発光させているところ


サイエンスレクチャー 2011.10.27

1027日(木)千里高校にて、2年生 総合科学科の生徒を対象に「火山学」の講義を受けました。講師には神戸大学の鈴木桂子先生をお招きし、火山に関する様々な講義を受けました。2年生はこの12月に研修旅行でハワイの火山を訪れることから、その事前学習として、火山に関する様々な知識を得ることが目的です。
講義は国内の活火山や、地球のプレート理論に始まり、実際に生徒が訪れるハワイの火山の形状や、そこに含まれる火山岩の性状の違いなどに話が及びました。
生徒は自分達が実際に訪れる場所であるだけに、熱心に講義に耳を傾けていました。日頃、火山に関する知識や見解を得る機会はあまり多くなく、新しい知識の目白押しとなりましたが、メモをとって知識を蓄積させていました。
また、実際に色々な種類の火山岩のサンプルを持って来て頂き、手に取って見ることが出来ました。
講義の様子

色々な火山岩のサンプルを提示して頂きました

2011年11月30日水曜日

総合科学科2年生ハワイ研修旅行 2011.11.30-12.5

総合科学科2年生は11月30日夜に,アメリカ・ハワイへの研修旅行に出発します。
研修旅行では,イミロア天文学センターやジャガーミュージアムの見学,マウナケア山頂への登頂,オニズカセンターでの星空観察を行います。また,キラウエアイキ・クレータートレッキングにも挑戦します。3日目にはハワイ大学を訪問するグループもあり,充実した研修になりそうです。

詳しくは,総合科学科各クラスのスチューデント・リポーターが報告する研修旅行ブログ〜ハワイをご覧ください。
午後6時,関西国際空港に集合
これから搭乗手続・出国審査です

2011年11月29日火曜日

豊中市「おもしろ科学教室」出展 2011.11.26

 豊中市が開催した「地域子ども教室カーニバル」の中の「おもしろ科学教室~高校生と科学を楽しもう!」に総合科学科1年生有志5名のグループが出品しました。
 地域の小学生を対象とした科学教室には,豊中市,吹田市,茨木市などの高校9校の理数系クラブの高校生が参加。多くの小学生や保護者の方が来場していました。
 千里高校は「-196℃はどんな世界?液体窒素で実験しよう」というテーマで,液体窒素で風船をしぼませたり,ゴムボールを凍らせたり,液体の酸素を作ったりと,盛りだくさんの実験を行いました。
 子どもたちは「先生役」の高校生と一緒に科学実験を通じて楽しい時間を過ごすことができたようです。

大阪府学生科学賞表彰式 最優秀賞を受賞 2011.11.5

小・中学,高校生が科学研究の成果を競う第55回大阪府学生科学賞の審査が10月21日に行われ,総合科学科3年生2名のグループ研究「自作の比色計を用いた光化学オキシダント測定法の研究」が,最優秀賞の堺市長賞を受賞しました。
近年,全国の広範囲で増加している光化学スモッグの原因物質は,オキシダント(オゾン)です。大気中のオゾン濃度について大学などにある高価な機器を用いて測定するのではなく,身近な材料とアイデアにより測定する方法を開発しました。
 この作品は大阪府代表として,11月に実施される日本学生科学賞(全国大会)の予備審査に出品されます。

表彰式(11月5日)

総合科学科2年「科学探究」中間発表会(ポスター発表)2011.10.20

総合科学科2年生の「科学探究」の授業では,数学,物理,化学,生物,地学の各分野に分かれて,グループまたは個人で課題研究を行っています。
4月からの半年間の探究活動の成果をポスター1枚にまとめ,6,7限に本校サイエンスセンター内の各実験室・講義室で発表会を行いました。6限は総合科学科2年生のみの参加。普段知ることができない他のグループの研究を聴いて刺激を受けたり,先生方からの研究のアドバイスによりやる気を出したり・・・。7限は総合科学科1年生が参加。2年生は後輩に対して真剣に説明を,1年生は先輩の研究に興味深げに聞いています。中には1年生の的を射た質問に戸惑う2年生も。
ポスター形式の発表会では,発表者に気軽に質問できる雰囲気があり,活発に議論しているグループが多く,充実した一日になりました。今後,実験や観察を進めていき,3月の千里フェスタでは1年間の成果を口頭発表します。


青少年のための科学の祭典2011全国大会に出展 2011.7.31


理科の実験や工作などを通じて,子どもたちに科学の楽しさや興味,関心を引き出すために毎年東京千代田区の科学技術館で開催されている「青少年のための科学の祭典2011全国大会」の会場で,理科研究部の部員が研究発表を行いました。
当日は,昨年12月に開催された第54回日本学生科学賞中央審査に出場した中学・高校のうち,7校の研究内容についての発表があり,本校は「加湿器を用いた簡易炎光光度計の製作(環境大臣賞)」について,主に小中学生やその保護者の方々に説明を行いました。
毎年,2日間の公開期間中に20,000名もの来場者があり,60近くの出展ブースで多くの子どもたちが実験や工作を楽しんでいます。多くの来場者の中で研究発表できたことで,発表した生徒にとって大きな自信になったようです。

2011年8月29日月曜日

第3回マス・フェスタ<全国数学生徒研究発表会>に参加 2011.8.27

 8月27日(土)、大阪府立大手前高校主催による、第3回マス・フェスタ<全国数学生徒研究発表会>が大阪市中央区のドーンセンターで行われました。
 数学の問題はなかなか発表の題材にしにくいと言われがちであるなか、北は青森から南は福岡まで、全国から26の口頭発表と50本のポスターセッションが行われました。
 千里高校からは、日頃授業で行っている「科学探究」の時間の成果の中から、3年生の3名が「巴戦の条件を変えたときの確率変動について」という話題で口頭発表とポスターセッションに臨み、助言者の大学の教授からは「なかなか話題として面白い」と評価をいただきました。




2011年8月22日月曜日

日本生物学オリンピック、銅賞獲得! 2011.8.21

8月18日(木)~21日(日)に広島大学で開催された日本生物学オリンピック本選で、本校3年 瀧山智さんが銅賞を獲得しました。
本選は、予選を通過した80名が広島大学理学部に集合して、3泊4日の合宿形式で実施されました。

1,2日目は実験形式の試験で、テーマは、細胞分裂、魚の解剖、D
NAの増幅、など、多岐にわたりました。実験は、軽く説明があった後、
すべて自分で試行錯誤しながらこなさなければなりません。瀧山さん
は、初めての実験にとまどいながらも、頭がこわれるのでないかと思う
ほど、考えて答えたそうです。
2日目の夜以降は、天文台、両生類研究施設、各研究室の見学や実
習がありました。先生方や先輩達から、研究のお話を直接聞ける有意
義な機会でした。

また、瀧山さんは、全国から集まった生物が好きな人達とゆっくり語り
合えたことも、得がたい経験になった、と話してくれました。

 3年生なので、国際大会への代表選
抜には選ばれませんが、実りのあるた
いへん良い経験だったようです。
健闘を称えたいと思います。 

2011年8月19日金曜日

Summer Science Camp in Korea 2011.8.11~14

 日本と韓国の高校生が河川での共同調査を行い,生態系の現状や環境の大切さを理解する「日韓高校生交流事業 ~ Summer Science Camp in Korea 2011」が8月11日(木)から14日(日)の3泊4日の日程で行われました。これは,高津高校コアSSHの取組として実施されるもので,日本からは大阪府内のSSH校など14校の高校生30名(うち千里高校は6名)と講師(学識経験者)3名,付添教員10名(うち千里高校の教員は2名),TA(ティーチング・アシスタント)9名が参加しました。

【第1日目】
 朝7時30分に関西国際空港に集合,9時30分発の大韓航空機で韓国仁川国際空港まで約1時間30分のフライト。韓国は日本との時差もなく,国内旅行とあまり変わらない感覚です。仁川(インチョン)市内のレストランで昼食をすませた後,途中の休憩を含めて約4時間かけてバスで全州(チョンジュ)市内まで移動。宿舎の全州コアリベラホテルには17時ころ到着し,韓国の高校生29名と合流しました。
 近くのレストランで夕食をすませた後,ホテル内の大会議室で交流会を行いました。交流会では,韓国の高校生と折り紙をしたり,韓国の歌「故郷の春(コヒャネポム)」をみんなで歌ったりしました。最初は緊張した様子でしたが,少しずつうち解けて,徐々に会話がはずんできました。

高津高校 尾上校長先生の挨拶

韓国の高校生に鶴の折り方を教えています

【第2日目】
 2日目は,9時から韓国側の講師であるキム・ジンテ先生の講演を聴きました。地球上の「水」と「環境」をテーマにした約30分間の英語による講義でしたが,生徒達は熱心に聞き入っていました。

キム・ジンテ先生の講義


  当初の予定では,この後マンギョン江で河川の調査をすることになっていましたが,前日までの雨の影響で増水し,水流も速く危険なので,調査は明日に延期し,今日は午前中は日韓の高校生によるミニプレゼン,午後は全北(チョンボク)科学高校に行き校内見学などを行うことになりました。
 日本側のミニプレゼンは,2回目の事前調査(7/23・24)で行ったポスター発表の内容を韓国の生徒に英語でプレゼンをしました。韓国の生徒達は,自分たちの高校や科学クラブの活動内容などについて,英語と韓国語(通訳担当のTAの方が日本語に翻訳してくれました)で紹介してくれました。

日本側のプレゼン

韓国高校生のプレゼン

 午後は,バスで全北科学高校へ。講堂で学校の紹介ビデオを見た後,4つのグループに分かれて,韓国の生徒達の案内で物理・化学・生物・地学の教室を順に見学しました。実験器具や設備が充実していることも驚きですが,装置の説明や簡単な実験なども生徒自身によって行ってくれたことにビックリしました。

全北科学高校です

簡単な実験をしてくれました

電子顕微鏡もありました

 その後再び講堂に戻り,午前中のミニプレゼンの続きとして日本側のポスターを掲示して,日韓の高校生によるポスターセッションを行いました。韓国の生徒や先生の英語による質問に,日本の生徒達は苦戦しながらもがんばって英語で応えていました。



 韓国の生徒とともにバスで全州までもどり,日本と韓国の生徒合同の8つの班別に,韓国の生徒の案内で市内散策を行いました。韓国の生徒たちがよく行くお店などを案内してもらい,随分とうち解けあってきたようです。夕食後の交流会では,日韓の生徒たちが相談して各班別に歌や踊りなどの出し物を披露し,とても楽しい時間を過ごすことが出来ました。

【第3日目】
 予定より1日遅れとなりましたが,いよいよマンギョン江での河川調査へ。しかし,まだ水かさが少し多いので,水生昆虫と植生の調査は中止になり,水質,陸生昆虫,魚類の3グループで調査をすることになりました。また,当初の計画では,川の上流と中流付近の2カ所に分かれ,午前と午後でそれぞれ2地点ずつの調査を行う計画でしたが,雨天プログラムの短縮バージョンとなったため,1カ所の地点で,午前だけの調査となりました。約1時間半の調査でしたが,日本での事前調査の経験を生かして短時間のうちに手際よく活動を行うことが出来ました。

陸生昆虫班

魚類班

水質班

 午後は,全北科学高校へ移動して調査結果のポスターづくり。8つのグループで日韓の生徒たちが協議をしながら,英語によるポスターの作成に取り組みました。すでに仲良くなった生徒たちですが,英語での議論を交わしながら,徐々にポスターが完成していきます。ここでも,日本での事前の経験が役立っているようでした。8枚のポスターが完成し,全員でポスターセッションを行いました。英語での質疑応答にも,少しずつなれてきたようです。

日韓合同でポスターづくり

英語で質疑応答しています

 発表会も終わり,閉会式。講師の先生方から講評を頂いた後,校門で記念撮影をしました。韓国の生徒たちともここでお別れです。
キム・ジンテ先生の講評

全員で記念撮影

 3泊目は昨日までのホテルのとは異なり,「全州韓屋村」という韓国の伝統文化が体験できる施設の宿泊所に泊まりました。
とても風情がありました

【第4日目】
 朝8時に韓屋村を出発,バスでソウルへ。市内のレストランでの昼食後,文化体験(キムチづくり)とロッテマートでのお土産購入を楽しみました。仁川国際空港へ移動し,大韓航空機で関西国際空港へ無事到着,解散したときは夜の10時を過ぎていました。日韓の高校生による河川の共同調査,英語による韓国高校生との交流や文化体験と盛りだくさんの内容でしたが,とても貴重な経験が出来た4日間でした。

サイエンスツアー② SSH生徒研究発表会見学 2011.8.11

平成23年度 SSH全国生徒研究発表会を見学してきました。
例年は、パシフィコ横浜で開催されていたのですが、東日本大震災の影響で、今年度は急遽、場所を移し神戸国際展示場で開催されました。


開会式に続いて、大阪大学免疫学フロンティア研究センター拠点長 審良静男(あきらしずお)教授の「免疫の不思議 ~私が開いた免疫学の新しい扉」と題する講演がありました。免疫学の基礎を丁寧に講義していただくとともに,教授の最新研究であるTLR(Toll受容体)について解説してくださいました。


午前中は、6カ所の会場に分かれ、口頭発表が行われました。SSH指定3年目の高校が発表を行い、各会場の優秀校が明日の本会場での発表に臨みます。千里高校も来年度が3年目に当たり、発表を行う予定です。また本年度は、海外参加校も招待され、英語での発表がありました。質疑応答では、日本の高校生が英語で質問する場面もあり、国際化を実感するとともに、英語の必要性を一層感じました。


午後は、各校のポスター発表を見学しました。千里高校からは「自作の簡易炎光光度計によるナトリウムイオンの定量分析」と題したポスター発表がありました。本校総合科学科生徒がブースで一生懸命対応している姿が印象的でした。また、東日本大震災で被災した福島県の福島高校からは「福島高等学校の放射線の状況」の発表があり、注目を集めていました。

全国レベルでの探究活動、口頭発表、ポスター発表に直に接することができ、参加した生徒にとってはよい刺激になったようです。来年度の千里高校の口頭発表に期待したいです。

2011年7月30日土曜日

サイエンスツアー① 海洋生物実習 2011.7.29

7月29日(金)に淡路市岩屋にある
神戸大学内海域環境教育センター・マリンサイトにおいて、
海藻採集と標本作成を体験してきました。
1、2年生合わせて16名の生徒が参加し、
淡路島までの1時間のバス移動は
とてもにぎやかなものとなりました。


生物の授業の中では藻類を扱う機会は
そう多くありません。
なので、まず初めに
神戸大学の羽生田先生から
藻類とはどのような生物なのか
講義をしていただきました。

みんな、真剣に聞いています。


 藻類についての少し理解したところで、実際に海に出て、海藻採集です。


へらを使って、仮根や付着器の部分から
海藻を採集します。






海面から出ている岩だけでなく、
海の中の岩に付着している海藻も見逃しません。






羽生田先生に現地でも話を聞きながら採取しました。









暑い中でしたが、あっという間の1時間の採集でした。







さて、午後からは、標本製作です。

植物標本を見たことがない生徒もおり、
見本となる標本をみて「キレイ!」との声も。






まずは、本を見ながら、採集した海藻の同定を行います。
 (最後は先生方に確認していただきました)
よく見てみると海藻にもたくさんの種類があり、
みんな驚いていました。


そして、海藻の形態が分かるように広げて、
標本にします。




最後には、お土産のしおりも作りました。









日帰りでしたが、内容盛りだくさんの実習となりました。
陸上植物とはまた異なる生態をもっていることが、とても興味深かったです。

この日製作した標本は数日乾燥させた後、手元に返ってきます。
ぜひ、クラスのメンバーにも、標本を見せながら藻類について伝えて欲しいですね。