2011年7月30日土曜日

サイエンスツアー① 海洋生物実習 2011.7.29

7月29日(金)に淡路市岩屋にある
神戸大学内海域環境教育センター・マリンサイトにおいて、
海藻採集と標本作成を体験してきました。
1、2年生合わせて16名の生徒が参加し、
淡路島までの1時間のバス移動は
とてもにぎやかなものとなりました。


生物の授業の中では藻類を扱う機会は
そう多くありません。
なので、まず初めに
神戸大学の羽生田先生から
藻類とはどのような生物なのか
講義をしていただきました。

みんな、真剣に聞いています。


 藻類についての少し理解したところで、実際に海に出て、海藻採集です。


へらを使って、仮根や付着器の部分から
海藻を採集します。






海面から出ている岩だけでなく、
海の中の岩に付着している海藻も見逃しません。






羽生田先生に現地でも話を聞きながら採取しました。









暑い中でしたが、あっという間の1時間の採集でした。







さて、午後からは、標本製作です。

植物標本を見たことがない生徒もおり、
見本となる標本をみて「キレイ!」との声も。






まずは、本を見ながら、採集した海藻の同定を行います。
 (最後は先生方に確認していただきました)
よく見てみると海藻にもたくさんの種類があり、
みんな驚いていました。


そして、海藻の形態が分かるように広げて、
標本にします。




最後には、お土産のしおりも作りました。









日帰りでしたが、内容盛りだくさんの実習となりました。
陸上植物とはまた異なる生態をもっていることが、とても興味深かったです。

この日製作した標本は数日乾燥させた後、手元に返ってきます。
ぜひ、クラスのメンバーにも、標本を見せながら藻類について伝えて欲しいですね。

日本生物学オリンピック 予選通過!

7月17日(日)に大阪教育大学柏原キャンパスにて、
日本生物オリンピックの予選大会があり
本校から3名の生徒(3年生2名、2年生1名)が参加しました。

 日本生物学オリンピックは20歳未満で
大学に入学する前の青少年を対象とした
全国規模の生物学に関するコンテストです。
予選、本選、および国際大会への
代表選抜試験があり、はじめの予選では
理論問題による試験が行われ、
約80名で実施される本選に進む者が
選抜されます。
 
 予選の結果報告では、「遺伝が難しかった」
「もう少し時間があれば・・・」となかなか苦戦していたようですが、

みごと、3年生1名が本選へ通過することができました!

 本年度の本選は、8月18日(木)~に3泊4日の合宿形式で実施されます。
本選は広島大学 理学部(東広島キャンパス)において
国際生物学オリンピックを模して作成された実験問題を中心とした試験や
生物学研究者との語らいを深める機会、研究施設での体験、
参加者同士の交流など多彩なプログラムが盛り込まれています。

3年生なので、国際大会への代表選抜には選ばれませんが、
4日間のプログラムを見てワクワクしている様子でした。
実りのある良い経験をしてきて欲しいと思います。

頑張ってきてください。

2011年7月27日水曜日

Summer Science Camp in Korea 2011 事前学習② 2011.7.24

 河川での調査活動を通じて、「水」と「環境」の大切さを理解する「SSH海外研修(日韓交流)」が8月11日(木)から3泊4日の日程で行われます。これは,高津高校コアSSHの取組として実施されるもので、大阪府内のSSH校などの高校生30名(うち千里高校は6名)が参加します。千里高校からは、2年生5名と1年生1名を派遣します。
 今回は事前学習(2回目)として、生徒30名(千里高校など14校),付添教員8名,講師(学識経験者)3名,TA(ティーチング・アシスタント)5名が参加し、高槻市の芥川で行った河川調査について、各班ごとに英語でポスターを作成し、英語での口頭発表に臨みました。                     
 9時30分から大阪府立高津高校で英語でのポスター作成を行いました。予定では前日中に仕上がっているはずでしたが、慣れない作業、特に英語でのポスター作成と発表ということで、各班ともずいぶんと苦労していました。しかし、学識経験者の先生方やネイティブの先生方のご指導の下、午後の発表に向けて着々とポスター作成、発表準備を進めていきました。




 


 昼食を挟んで、午後はいよいよ発表。発表は各班ごとに全体へのプレゼンテーションを行い、続いてポスターセッションに移りました。各班、緊張の面持ちで発表に臨みました。韓国での調査でも英語での発表を行うので、良い予行演習になりました。

                    出来上がったポスター(水質調査班)


                  出来上がったポスター(陸生昆虫班)


                        全体発表の様子(魚類班)


ポスターセッションの様子(水辺の植物班)


                       発表の講評

Summer Science Camp in Korea 2011 事前学習② 2011.7.23

 河川での調査活動を通じて、「水」と「環境」の大切さを理解する「SSH海外研修(日韓交流)」が8月11日(木)から3泊4日の日程で行われます。これは,高津高校コアSSHの取組として実施されるもので、大阪府内のSSH校などの高校生30名(うち千里高校は6名)が参加します。千里高校からは、2年生5名と1年生1名を派遣します。
 今回は事前学習(2回目)として、生徒30名(千里高校など14校),付添教員8名,講師(学識経験者)3名,TA(ティーチング・アシスタント)5名が参加し、高槻市の「芥川緑地資料館(あくあぴあ芥川)」で河川調査を行いました。
                     水質調査の様子

                   捕まえた水生昆虫を分類
 
                 持ち帰った河川の水を薬品で試験

                  水辺の植物を調査する様子

 10時15分に、「芥川緑地資料館」にバスで到着。全体説明の後、各班に分かれて「水質」,「水生昆虫」,「陸生昆虫」,「魚類」,「水辺の植物」の5テーマについて、それぞれ約1時間半の調査を行いました。前回の事前学習では雨天のため、川に入ることが出来ませんでした。今回は川辺での調査や直接、川に入ることが出来、生徒たちも熱心に調査に取り組んでいました。

 昼食後、会場を豊中高校へ移し、各班で行った調査結果をまとめ、英語でポスター作成を行いました。ネイティブの先生方も指導に加わって頂き、明日の英語での発表に向けて準備を進めました。
 
                   ポスター作成についてアドバイスをもらっています


                     各班ごとにポスター作成開始

 

2011年7月18日月曜日

総合科学科1年生 「神戸大学海事科学部へ行きました」

 プレ中間考査が終わった7月8日,総合科学科1年生120名が,神戸大学連携授業の事前学習として神戸大学の三村治夫教授の講義を受講しました。講演テーマは「環境保全が不可欠となった現在の会場輸送」。そして実習船「深江丸」乗船の諸注意を聞き準備万端です。講義とは別に,現役大学生から学生生活に関するアドバイスもあり,有意義な事前学習が出来ました。


7月11日(月)
 学校横のあやめ橋下からバスに乗り,神戸の深江にある神戸大学海事科学部へ。
午前は4グループに分かれて特別講演をしました。
世良先生「船を操る仕組み」

若林先生「コンピュータはなぜ計算できるのか?」 


 
林先生「太陽放射と地球環境」

田邊先生「海の中の微生物」
 午後からは,いよいよ「深江丸」に乗船です。
 キャプテンからの諸注意と実習生の紹介がありました。



 三村先生は「小さい船です」とおっしゃいましたが,思ったより大きい!!







 (感想文より抜粋)
 「海に浮いているブイは,船の移動の際の目印になる大事なものだということがわかった。」
 「操縦をさせていただいた。機関室も見せていただき,とても勉強になりました。」
 「エンジンが車の13台分だと聞いてエコだなと思った。」
 「想像以上に速かった。スクリューだけであの速度が出せるなら,飛行機などよりも 輸送に使われるというのもよくわかった。」
 「海の水がとても汚れていて,これから僕らの世代が元通りにしなくてはと思った。」



 今日は,総合科学科の生徒達が,大学教授の講義や未知の体験をとおしてグローバルな視野が開けた1日となりました。

1年生が実験内容を英語でプレゼン 2011.7.1

  1年生総合科学科の学校設定科目「コミュニケーション・スキルズ(CS)」の授業で,5名ずつのグループごとに,それぞれ物理,化学,生物,地学分野の実験の発表を行いました。
 CSの授業は,通常1クラス40名を2展開し,それぞれ日本人教師とネイティブスピーカーの教師によるティームティーチングを行い,リスニングとスピーキングの能力を効果的に伸ばすための授業ですが,今回は40名合同で8グループの発表を行いました。
 発表した内容は,学校設定科目「科学探究基礎」の授業の中で行った実験についてまとめたもので,科学の専門用語などを英語に直すのはとても大変だったようですが,各グループで,それぞれの担当する箇所を決めて,集中して原稿作成を行いました。
 専門的な内容を説明するので,生徒達は,聞いている人に伝わるように『ゆっくり大きな声で話をする』,『アイコンタクトをしっかりとる』,『作成したポスターを有効に活用する』などの工夫しました。英語科の先生からは英語でのプレゼンテーションの方法に関することを,また理科の先生方からは,実験の内容や科学分野のプレゼンテーションには,データを示しながら説明することが必要であるというアドバイスをいただきました。

2011年7月11日月曜日

「物理チャレンジ2011」に challenge !!

 総合科学科2年生の必修科目「科学探究」の物理班23名は,「第7回全国物理コンテスト・物理チャレンジ2011」の第1チャレンジ・実験課題「大気圧を測ってみよう」に取りくみました。

 最初に手がけたのは有名な「トリチェリーの実験」です。トリチェリーは水銀を用いて大気圧を測定しました。しかし,今回は有毒な水銀を用いることを禁止されました。

 そこで,水銀の代わりに水を用いて大気圧を測定することにチャレンジしました。水銀は1気圧のもとでガラス管に満たして立てると,約76 cmの高さに上ります。水の密度は水銀の約13.6分の1しかないために,計算上この高さは10.33 mになります。校舎が3階までしかない千里高校では,屋上にまで達する高さです。階段が無く,外壁にある梯子を上るのが唯一の手段です。屋上には柵も有りません。危険で生徒に上らせることはできません。しかし幸運にも,新館は4階建てであることに気がつきました。ヨーロッパの呼び方に従うと,地上階(ground floor)1階(first floor)・・・3階(third floor)なのです。3階の窓から地面までの高さを測ると約11 mでした。安全に実験ができる場所が見つかりました。


 次に長さ23 mのビニールホースを準備しました。水道の蛇口から水を満たし,気泡をできる限り追い出してから,ホースの中央を3階の窓から垂らしたロープで引き上げてホース上部の水面までの高さを巻き尺で測りました。初めは10 mを超えていたのですが,どんどん下がり始め,10 mを切ってしまいました。よく見ると気泡が発生し続けて止まりません。この気体が水面を押し下げていたのです。これでは大気圧の測定はできません。水面上部の空間は真空である必要があります。初めに取り除けなかった気泡の他に,水柱上部は圧力が低くて水に溶けていた気体(主に二酸化炭素)が溶けきれなくなって気泡になった(ヘンリーの法則),気圧が低くなって水の沸点下がったために沸騰が始まったと考えられます。そこで水の表面に油を浮かべ,気泡が上部に上るのを防ぐ対策を取って実験をしました。これは効果があったようで,水柱は以前より高い10 mを超える高さまで上っているのが確認できました。

 二番目に取り組んだのは,吸盤を引き剥がすのに要する力を測定し,そのときの吸盤の面積で割って大気圧を求める方法です。初めはばねばかり2本でその力を測定しましたが,剥がれる直前の力の大きさを目盛りで読むのは困難で,正確さにも欠けるものでした。そこで,薬缶に水を加え続けて吸盤が剥がれる直前の重さを測ることにしました。吸盤の面積は,上からカメラで動画を撮影して剥がれる直前の吸盤の直径を測ることによって求めました。 これもかなりよい値を得られました。


「物理チャレンジ2011」に参加するためには登録が必要です。今年は2名が登録し,実験レポートを送りました。6月19日(日)には「理論問題コンテスト」が大阪大学他の会場で一斉に行われました。こちらには1名が参加しました。全国から70名が選ばれて,7月31日から筑波大学で行われる「第2チャレンジ」には残念ながら進めませんでした。